【Gather】バーチャルオフィス導入でリモートワークの課題を解決する【チームビルディング】

こんにちは次世代デジタル基盤開発事業部の原です。 普段はPM・エンジニアとして Web開発案件中心に業務に携わっています。

いま自分がPMとして携わっている案件では自分を含めて7人で開発を行っています。まあまあ人が多いですね。 テコテックではリモートワークを取り入れているため、開発メンバーが顔を合わせる機会はそう多くありません。そうすると、リモートワーク特有の課題がどうしても発生します。

そう、「質問がしにくい」です!

相手の状況や表情がわからない中、「通話で相談いいですか?」の声かけやチャットでの質問は心理的ハードルが高くなりがちです。毎日開発メンバー全員が出社すれば解決するかもしれませんが、遠方に住んでいるメンバーもいるのでそうもいきません……。

そこで今回はリモートワーク特有の課題「質問がしにくい」状況解決のために導入したバーチャルオフィス(Gather)の紹介と、導入して3か月経って感じたメリットについて記事にしたいと思います。

目次

「質問がしにくい」状況とは

前述した課題を詳しく見ていきたいと思います。 「質問がしにくい」状況とはどういう状況でしょうか。 大きな要因は3つあります。

「質問がしにくい」状況が起こり得る要因

1つめは、リモートワークの中、雑談で相手を知る機会が少なくなり、相手がどんな人かわからないため、話しかけるハードルが上がってしまうことです。 対面で話したことがある人であれば、どのような人柄かわかるかもしれませんが、場合によっては顔も知らないメンバーに話しかける必要があり、そういった状況ではメッセージを送ることすら躊躇してしまいがちです。ましてや相談や通話依頼はかなりハードルが高くなってしまうでしょう。

2つめは、相手の状況が見えずに話しかけていいかの判断がつかないことです。全員が出社している状況であれば、相手がいま会議中であることや、誰かと話している場合は目に見えてわかります。しかし、リモートワークでは相手の状況が見えないため、いまが話しかけてよいタイミングなのかわからず、質問を寝かせてしまいがちになってしまいます。

3つめは、自分の状況を伝える手段が乏しいことです。出社時であれば、誰かが頭を抱えて悩んでいれば気付いて声をかけることができますが、リモートワークでは悩んでいる状況や表情を伝えることができず、「悩んでいる」ということをアウトプットしないと気づいてもらえない状況になります。

「質問がしにくい」状況が作り出す課題

質問をしにくい状況が続くと、朝会や夕会など強制的に集まる場でばかり質問が出るようになります。 また、質問しないで一人で悩みこんで作業が実質的に止まってしまう時間や、質問をしようかどうか迷っている時間など無駄なウェイト時間が発生してしまいます。 無駄な時間は削減したいですよね……!

バーチャルオフィスの導入

課題解決のために、試験的にバーチャルオフィス(Gather)を導入することにしました。 バーチャルオフィスは他にもMetaLifeや、oviceがありますが、今回は個人的に使用経験があったGatherを導入することにしました。

Gatherとは

バーチャルオフィスとは、文字通り仮想的なオフィスです。 オフィスの中で、自分自身の分身であるアバターを操作して自由自在に動き回ることができます。

通話機能があるため、話しかけたい人がいれば、このように相手に近づけば話しかけることができます。(明るくなっている部分が話が聞こえる範囲)

こっそり話したいことがあれば、ミーティングルームをロックしてほかの人が入ってこられないようにすることも可能です。

他にも、カメラをONにすることができるほか、画面共有やリアクション、チャットなどコミュニケーションに必要な一通りの機能が入っています。

交流促進目的としてポーカーや二人対戦テトリスなどのゲームも用意されています。 (が、あまり使っていません……)

どのように活用しているか

開発メンバーには就業中はGatherにインしてもらうことにしています。

基本的に自分の机にいるようにし、朝会や夕会のときは会議室に移動します。 話しながら開発を行いたい場合はソファスペースに集まったり。

自分のステータスは随時、通話できるときは「応答可能」、ちょっと席を外しているときや反応が悪くなりそうなときは「取り込み中」、他の会議に出ている場合は「応答不可」に設定して、他の人から見えるように設定します。

Gatherプロフィールにテキストステータスを設定できる機能があり、その欄を利用してちょっとした雑談をしたり、その日の昼ごはんを書いたり、何か困ったことがあればここで気軽に表すことができます。

導入してどうだったか

課題が解決できたどころか、メリットしかなかったです!

まず、各課題ですがそれぞれ下記のように解決され、バーチャルオフィス導入により、メンバーの質問しようか悩んでいる時間はかなり削減されました

課題①雑談など人を知る機会がない →他のツールでは会議を閉じる/通話を切る動きが発生しますが、Gatherではアバターが動いて会議室を出るまで会議が続くため、出ていこうとする人を呼び止めたり、早めに会議室に集まって雑談したりということが気軽にできます。これにより、会議/相談の通話以外の会話機会が増え、話しかけるハードルがぐっと下がったように感じます。

課題②相手の状況が見えない →ステータスで状況が設定できる他、集中スペースを用意し、「いまは作業に集中したい!」ということを伝えることができるようにしています。これらにより、相手の状況をアバターの様子で知ることができます。

課題③自分の状況を伝える手段が乏しい →こちらは先ほどのテキストステータス部分で、状況を伝えることができます。相談事項が固まった段階で相談を持ち掛けたとき「さっき悩んでた件で相談してくれたんだな」と導入がスムーズになったり、手が空いている人がいれば「何か手伝えることある?」と声かけすることができます。

それ以外に下記のようなメリットがありました。

複数の会議が同時に行える・可視化できる

特にSlackの通話機能のハドルミーティング機能で起こりがちな問題かと思いますが、案件のチャンネルで誰かと誰かがハドルミーティングを行っている場合、他の人は利用することができません。退避策として、別のチャンネルを利用したり、DMチャンネルを利用したりと、みんながそれぞれ場所を探して会議する必要が出てきてしまいます。 その点、Gatherはさまざまなエリアでそれぞれが会話することができ、またいまどの会議が平行して行われているかが可視化できます。

3つの会議が同時に行われている様子

雑談の機会が増える

気軽に雑談が行えるようになり、開発の息抜きや気分転換になり、また人と話すなかで問題解決の糸口が見つかるなど様々な副次的効果がありました。

技術的雑談の機会が増える

雑談の機会が増えたことにより、具体的な開発や対応の相談だけではなく、「こういうツール気になっているんですよね」「ここリファクタリングしたほうがいいですね」などの技術的な雑談が生まれやすくなり、業務改善への意見が積極的に出るようになりました。

アバターや家具のカスタマイズで意外な素顔を見ることができる

Gatherにはアバターや自分の机をカスタマイズできる機能があるのですが、みなさん思い思いの作業環境・自分の姿を作り出していて、個性が出ていますね……。

導入にあたっての課題

ここまでよかった点を紹介してきたので、起こりかけたリスクや回避した問題点についても紹介したいと思います。

定着しないリスク

新しいツールを導入するときに起こり得るリスクですが、そのツールが定着しないことです。 バーチャルオフィスを導入したものの、メンバーが利用してくれない、定着しないということは起こり得ります。

今回は、自分を含めてGatherの使用経験がある人が開発チーム内に数人いたことから、使用経験のあるメンバーが積極的に使い倒して使用方法を周知し、他のメンバーへも活用を促せたことがリスク回避につながったと思います。

また、朝会や夕会などの会議をGather上で行うことで、メンバーがGatherにインするタイミングを作り、そこからGatherに滞在する習慣化ができました。

チャットの情報が分散する問題

仕事のメインの連絡ツールとしてSlackを使用していますが、Gatherにもチャット機能があります。 Gatherのチャットで重要な件を送ってしまうと、Slack側のログに残らず後から流れを追うことができなくなってしまいます。

そのため、Gatherのチャット機能はできるだけ使用しないようにというルールを作り、基本的にはSlackを使用するようにしました。 (Gatherのチャット機能は、「通話いけますか?」などの後から見る必要のないメッセージに留める利用にしています)

また、Gatherで相談した内容については、Slackに必ずログとして残すようにしています。

まとめ

結果的には、バーチャルオフィスを導入してよかったこと尽くしでした!

いまでは、開発になくてはならないツールの一つになっています。 もし同じ課題を抱えて困っている人に、この記事が何かの参考になれば幸いです。

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