はじめに
こんにちは。DX本部システム開発第一事業部の鈴木康男です。エンジニア・PM・マネージャーとして、主にWeb3.0に関わるプロジェクトを担当しております。
今回は、「次世代技術推進ミーティング」についてご紹介します。この勉強会で共有された技術トピックと、そこから得られた学びについてお届けします!
次世代技術推進ミーティングとは?
私の所属する部門にて、メンバーが週に一度オンラインで集まる知見・技術共有の場です。 Web3.0、AIなど次世代技術分野でテコテックが価値提供できる土台作りを続けるという目的を掲げ、毎回技術トピックを共有しています。2025年3月頃から開始し、現在で半年ほど続いている取り組みとなります。
この会の大きな特徴は「資料のいらない共有会」を銘打っている点です。これにより、発表準備の心理的・時間的ハードルを下げ、誰もが気軽にその時々のホットな情報を共有できる場を目指しています。
取り上げた主な技術トピック
このミーティングでは、以下のような技術トピックについて、時折デモも交えながら活発な議論が交わされました。
AIエージェント・LLM活用
- AIエージェント/フレームワーク:
- AIエージェント作成ツール
Mastra - エージェント間連携プロトコル
Agent2Agent (A2A)の仕組みと可能性 - LLMと外部情報をつなぐ
MCP(Model Context Protocol)の概念と活用法
- AIエージェント作成ツール
- 学習・ナレッジ管理:
NotebookLMを活用した読書会や議事録作成の効率化ObsidianとKindleのハイライト連携による知識の蓄積・活用システム
- 最新AIツール/モデル:
- 次世代検索エンジン
Perplexityの実践的な情報収集術 Gemini CLIとClaude CLIの連携によるA2A環境の構築Grok、GPT-5、Gemini 2.5 Proなど最新LLMの比較と特性分析
- 次世代検索エンジン
- AIと働き方:
- AIによる認知負荷の増大と、AI時代におけるエンジニアの役割変化についての議論
- AIエージェント/フレームワーク:
Web3.0・ブロックチェーンの最前線
- Ethereum:
- 5月に行われた大型アップデート
Pectraの技術仕様と影響範囲
- 5月に行われた大型アップデート
- ステーブルコイン/RWA:
JPYCやUSDCなど、国内外のステーブルコイン動向と具体的な活用シナリオ- RWA(リアルワールドアセット)の最新トレンド
- ゼロ知識証明, AIとの融合:
- ゼロ知識証明(ZK)や完全準同型暗号(FHE)の最新動向とプロダクト実装例
- DeFiとAIを組み合わせた
DeFaiによる自律的な資産運用 ThirdwebのMCPサーバーを利用したブロックチェーン情報へのリアルタイムアクセス
- Ethereum:
実践的な開発プロセス改善
- AIコーディング/開発ツール:
Claude Code ActionとGitHub Actions連携による非エンジニアのコード実行- 仕様駆動開発ツール
GitSpecKitによる設計書・ドキュメントの自動生成 - AIコーディングエディタ
Kiroの活用とレビュー - AI開発における
マークダウンファイル(.md)を用いたAIへのコンテキスト共有
- 開発ワークフロー:
- AI時代におけるコードレビューのボトルネック化と、AIレビューやTDD(テスト駆動開発)導入による対策
- モノレポでのコーディング規約の一元管理
- テスト/セキュリティ:
PlaywrightとMCPを活用したテストの自動化- AIコーダー増加に伴うセキュリティ上の懸念(
SupabaseのRow Level Securityの重要性など)
- AIコーディング/開発ツール:
勉強会から得られた3つの学び
単なる技術情報の共有に留まらず、この取り組みは組織にポジティブな影響を(少しずつ・・!)もたらせているのではと考えています。
1. 気軽な共有がもたらす「活性化」
「資料のいらない共有会」というコンセプトが、参加のハードルを下げました。しっかり準備した発表だけでなく、Webサイトを見せながらの口頭説明でも歓迎される場であるため、メンバーはその時々で最も関心のあるホットなトピックを気軽に持ち寄ることができます。この気軽さが、鮮度の高い情報が集まり、議論が活発化する好循環を生み出しています。
2. AI推進の「原動力」へ
このミーティングでの議論は、社内のAI活用を推進する力の一部になったと考えています。ここで共有されたトピックの多くは、社内のAI情報共有チャンネルでも発信されています。その結果、チャンネルで積極的に発信するメンバーが、全社的なAIガイドライン策定の際に意見を求められたり、会社として導入すべきAIツールについて提言したりと、具体的なアクションにつながるケースも生まれました。
3. 学び合う「文化」の醸成
リモートワークが中心となる中で、この勉強会は新技術にアンテナを張るメンバー同士の貴重な横のつながりを生み出す場となっています。業務連絡だけでは生まれにくい雑談や意見交換が、ここでは自然に生まれます。 このような場が定期的に存在することは、テコテックの強みであるチャレンジ精神や、未来に向けてレバレッジをかけていこうというマインドを育む土台になっていると確信しています。
まとめ:文化づくりが未来をつくる
この「次世代技術推進ミーティング」は、私たちのビジョン「誰もが知るテックカンパニーになる」を実現するための土台となる活動と考えています。
社員一人ひとりが好奇心を原動力に学び、知識をオープンに共有する。共有によってお互いの技術者としての学習意欲が刺激され、会社の事業をドライブしていく推進力である、「技術力」を相互に高めていく。 こうした文化を育むことこそが、テコテックの成長の原動力であると信じています。
テコテックの採用活動について
テコテックでは新卒採用、中途採用共に積極的に募集をしています。採用サイトにて会社の雰囲気や福利厚生、募集内容をご確認いただけます。ご興味を持っていただけましたら是非ご覧ください。