はじめまして、コンテンツ開発事業部のディレクター東畑です。
普段はエンジニアが技術関連の記事を書いていることが多いテコテック開発ブログですが、 本稿では主にディレクター・プランナーの方に向けてお送りする記事となります。
さて、コンテンツの運用を行う際に不可欠となりますK P I(Key Performance Indicator)分析ですが、 リリースに追われ突貫で開発したプロジェクトだと充実した管理ツールやK P I取得ツールがない!
なんてことは開発あるあるですよね。
そんな時でもユーザー動向は分析はしないといけないし><
MySQLなどでユーザーログを抽出してエクセルでデータ分析、、、なんてことを経験されている方も少なくないはず。
今回はそんな時に役立つエクセルの関数を「初心者でもわかるように!」を念頭にいくつかご紹介したいと思います。
① VLOOKUP
もはや界隈では有名すぎるこの関数ですが、初回なのでまずはこんなところから。
私自身こいつと出会う前と後では作業効率が30倍は変わったと思います。
もしまだ使ったことがない方は是非利用してみてください!
式: = VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 列番号, 検索方法)
*以下Excelヘルプより
ヘルプだけ見ると良く分からないですね。。。
実際に使って見てみましょう。 主にテーブルの異なるユーザーデータを紐づける時に利用しております。
使用例:ユーザーごとに過去のイベントランキング順位をまとめる
4月イベント結果と5月イベント結果があります。
これをもとにユーザー別でのランキング順位の推移をまとめます。
(上記はユーザー10人、イベントが2回ですので手動でもそんなに手間がかかりませんが、 これがユーザー数10万、イベントが過去12回だとそんなわけにもいきませんよね、、、)
そこで使用するのがVLOOKUP!
入力するのはこーんなかんじ。
実際に入力した値を先ほどの式に照らし合わせてみましょう。
= vlookup
(検索値,・・・A16 [ランキングデータにもuser_idがありましたので今回はidで検索]
,検索範囲・・・A3:D12 [4月ランキングデータをすっぽりくくってます]
,列番号・・・3 [今回まとめたいのは順位なので範囲の左から3列目(rank)を指定]
,検索方法・・・FALSE [完全一致で検索したいのでFALSEを指定]
)
こんな感じでずずいっと全ユーザーに引っ張ってやると、
4月のデータがまとまりました。
この時に注意しないといけないのが、 「検索値は検索範囲の一番左セルにないといけない」ことです。
今回で言うとuser_idが検索範囲の一番左「Aセル」にないと検索ができません。
もし元のテーブルデータでカラム順が異なっていたら先に成形しましょう。
それでは同じように5月分もまとめましょう。
今度はvlookupの2番目の引数「検索範囲」をF3:I12にすれば5月イベントが範囲になりますね。
おや?
D20のセルが「#N/A」となってしまいましたね。
これはVLOOKUPで対象となるデータが検索できなかった際に出てしまうものです。
(「烈さん」は5月イベントに参加してなかったようですね)
このままでもいいのですが、どうせならデータとしてもう少しわかりやすく、データにない時は「ランク外」と出るようにしてみましょうか。使用する関数はこちら「IFERROR」です。
② IFERROR
式: = IFERROR(値, エラーの場合の値)
第一引数をVLOOKUPの式にして、第二引数を「”ランク外”」とします。
すると、
こんな感じになります。
これで何年分のイベントデータだろうと何十万人のユーザーだろうと恐くないですね!
さていかがでしたでしょうか。
エクセルには400を超える関数があると言います。
知らずに損しているものもいっぱいあると思います。
日々の作業効率やクオリティを上げるため、私自身ももっともっと便利な関数を発掘して行きたいと思います。
また機会がありましたら次回はSUMPRODUCTあたりをご紹介できればと思います。
それでは。