Dvorak配列使いはDvorak配列をススメない話

本投稿は TECOTEC Advent Calendar 2021 の6日目の記事です。

こんにちは、テコテック次世代デジタル基盤開発事業部エンジニアの陳です。 普段はDvorak配列を使っていて、Dvorak配列は素晴らしいと思っています。 しかし、こんな私はあまりDvorakをススメないです。 今回の記事はその理由について話します。

Dvorak配列とは?

Dvorak配列 上の画像のようなキーボード配列はDvorakさんが考案したキーボード配列、 英語入力に特化して設計された配列です。 一般的に使われたQwerty配列と比べて、上下段の使用頻度が低くて、運指距離も短いため、 慣れると入力速度が早くなると言われています。

日本語入力

日本語ローマ字入力でも、Dvorak配列は優れていると思っています。 その理由は母音と子音が左右に分けています。 日本語は子音のあとに必ず母音がついているので、入力するときに左右交互で打てます。 しかし、「K」と「Y」が左手側にあるため、か行と拗音の入力がしづらいです。

プログラミングでDvorak配列を使う

プログラミングでよく使われる符号は左手の打ちやすい場所に配置されていて、 長い変数名も大体英単語なので、実はDvorak配列でプログラミングの利点も多い。

Dvorak配列を使用する方法

ほとんどのOSのキーボード設定にDvorak配列が含まれています。 Windowsの場合:言語設定に英語を追加、オプション→キーボード→Dvorak に選択できます。

日本語入力もDvorakを使いたい場合: 日本語キーボードから選択できないので、私はregedit.exeで直接キーボードの配列を変えます。 開始メニューにregeditを入力、レジストリエディターを起動 HKEY_LOCAL_MACHINE → SYSTEM → CONTROL → KeyboardLayouts → 00000411 こちらに日本語入力時のキーボード配列DLLを設定できます。 Layout File を KBDJPN.DLL から KBDDV.DLL に変更し、パソコンを再起動しますと、 日本語入力時のキーボード配列もDvorak配列に変更できます。

なぜDvorak配列をススメないのか

これまでDvorak配列の多くの利点を紹介しましたが、なぜススメないですか。 最も大きな理由は慣れるまでの苦労が多すぎます。 毎日パソコンを使う人にとって、違うキーボード配列を慣れるまでの時間は凄く大変です。 特に既にQwerty配列に慣れて、なかなかのスピードでタイピングできる人にとって、 Dvorak配列に変更する理由はありません。

他のDvorak配列の欠点

ショートカットを使いづらい

よく使っているCtrl+CCtrl+Vなどは両手を使わなければならないです。

共用PCなどを使うときは何も打てなくなる

自分の環境以外Qwerty配列を使わざるをえない場合が意外と多いです。

Vi、Vimを使いづらくなる

VimのキーバインドはQwerty配列をもとに設計されたものなので、 DvorakでVimを使うと苦労します。 例えば移動のIJKLは左右バラバラの場所に配置されていて、カーソルの移動だけでも難しいです。

この問題はVimScriptで解決できます。 VimScriptに興味がある方、ぜひ前日のブログ記事もご覧ください。

終わりに

Dvorak配列は利点が多く、慣れると使いやすいです。 だが、そのためにDvorak配列に変更する必要がありません。 筆者自身は10年以上Dvorak配列を使っています。 Dvorak配列を学んだことを全く後悔していないですが、 実に得たものはそれほどがないので、他人にDvorak配列をススメしないです。

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