プロジェクトマネージャーを経験して得た教訓集 vol.2

はじめに

こんにちは。次世代デジタル基盤開発事業部の鈴木康男です。 エンジニア・プロジェクトマネージャーとして、主にWeb3.0に関わるプロジェクトを担当しております。 今回はプロジェクトマネージャー(以下、PM)を経験して得た、自分なりの教訓を紹介させていただこうと思います! 前回の記事の続編として、今回はvol.2となります。 これからPMに挑戦する人や、やり方に悩んでいる人にとって僅かでも参考になりましたら幸いです。

前回の記事はこちらからご覧ください。

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プロジェクト スコープ見極め 品質守る

PMは品質(Q)、コスト(C)、納期(D)のバランスを取りながらプロジェクトを推進する必要があります。この三つの要素はしばしばトレードオフの関係にあるとされ、プロジェクトの成功を左右する重要な要素です。

近年、このQCDの枠組みにスコープ(S)が加わり、「QCDS」という言葉が使われるようになってきました。 スコープは、「開発を行う範囲」を示します。元々は「品質」の指し示す意味の中に、「スコープ」も包含されていたと思われます。 しかし、品質を落とすことと、特定の機能を落とす(スコープを落とす)ことを区別する必要性が高まってきたため、QCDSが使われるようになってきているようです。

プロジェクトの納期やコストに余裕がない場合、品質またはスコープを犠牲にしなければなりません。 しかし、「品質を下げる」という選択肢は、伝え方にもよりますが、お客様の納得感を得ることは難しいです。 (テスト工数を削減すればリリースに間に合うが、トラブルのリスクは上がります、とは言いづらいですね……。) そのため、スコープの調整が重要になってきます。 納期までの必須項目を洗い出し、優先度の低い項目はリリース後の対応にする、などスコープの優先順位付けを行うことが必要です。


アイスブレーク 心をほぐす 大事な時間

社内での朝会での取り組みとして、「1分スピーチ」を導入したことがあります。 このスピーチでは、日替わりで一人が最近の出来事を共有します。 特にはじめて仕事を共にするメンバーがいる場合には、有効に思います。 少しずつですが人柄をお互いに知り合う機会となり、業務におけるコミュニケーションにおいて話しかけるハードルが下がります。

また別の観点として、PMは、良い話題だけでなくネガティブな情報もメンバーに伝えなければなりません。短納期の追加要望や、人員削減などの問題が発生することもあります。しかし、こうしたネガティブな情報を伝えるときにも、アイスブレークを取り入れることで、気持ちを和ませてから話を切り出すことができます。メンバーの心理的安全性が高まり、結果的にPMでは発想できなかったアイディアや対処案がメンバーから出やすくなると感じます。

PMはメンバーとの関係を「対立」するものではなく、「協力し合う」仲間の関係にすることが重要です。


上長と 裁量確認 良きスタート

プロジェクトをスタートさせるとき、PMが上長とお互いの裁量範囲について合意しておくことが重要です。 何を自分の判断で進めていいか、何を上長の了解を得てから行うべきか、ざっくり整理しておくと良いです。 例えば、スコープ変更はPMの判断でお客様と調整して良いが、見積金額が変更になる場合は上長の了解が必要、など。 この合意を取っておくと、PMがプロジェクトを進めやすくなります。(PMの判断で行えることでも、事後報告は行うに越したことはありません。)

上長とのコミュニケーションをスムーズにするために、適切な手段を選択することも重要です。 上長の方針や希望に合わせてコミュニケーションを取ることで、良好な関係を築くことができます。 チャットだけでも良いのか、電話が良いのかなど、好みを伺うことが必要です。 また、定期的な1on1ミーティングを入れておくことで普段のコミュニケーションの取りやすさがUPするので、おすすめです。

さいごに

いかがでしたでしょうか。PMは、関係者とのコミュニケーションを絶やさないことにより、信頼を作っていくことが重要に思います。 もちろん、進捗や予算の管理など客観的なデータを相手にする業務も多いですが、データが相手の業務は次第にAIが代行してくれるようになるのではと個人的に考えています。 信頼され、今後も求められるPMになるには何が必要か、AIの進化が急激に進む今、考える価値がありそうです。

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