初めてのハッカソン体験記

はじめに

こんにちは。次世代デジタル基盤開発事業部の上釜です。業務ではWEBシステムの開発に携わっております。そんな私が先月ETH Global Tokyoという、普段全く縁のない世界であるブロックチェーンテクノロジーに特化したハッカソンイベントに参加してまいりましたので、その体験記を綴りたいと思います。

本来でしたら現地で仕入れた最新の業界トレンド、ハッカソンで華々しく活躍するコツといったお話が披露できたらかっこよかったのですが…… 残念ながらそのような知見技量は持ち合わせておりません。

なのでここではハッカソン初心者として参加した際の心境やその移り変わり、終わってからの反省点といったこと述べていきます。なおイベントの様子については別記事にてレポートしておりますので、ご興味のあるかたはそちらもあわせてご覧ください。

ハッカソン参加に向けて

さかのぼること4月初頭、会社からETH Globalに参加してこいとのお達しが出ました。このような機会は中々巡ってこないのでワクワクも当然あったのですが、この時私の心を支配していたのは不安です。なにせ私は右も左もわからないひよっこ、参加して大丈夫なのかとひたすらソワソワしてましたね。無意味に部屋の片付けをしたくなったりと現実逃避が捗りました。

そんな私をよそに会社のバックアップ体制はどんどん整っていきます。 当社のエンジニアが世界的ハッカソンイベントETH Globalに参加することになりました! そのようなSlackのメッセージが流れてきたり、会社サイトのNEWS記事に掲載されたり、オンライン定例で激励のお言葉をいただいたり……。 どれも大変ありがたいことなのですが、正直なところ当時の自分にはいたずらにハードルを上げたがっているようにしか感じられませんでした。外堀が徐々に埋まっていく感覚は苦しいですよね!

ありがたい……でも苦しい

そのような不安も日々を重ねるうちに開き直りに移行していきました。

開催日まで少し時間があったのでETH Globalについて調べてみたところ、どうやら私のような素人の参加者は他にもたくさんいるらしいのでした。ハッカソンと聞くといかにも全世界から選りすぐりの猛者が集まってきそうな感じがしますが、そういう人たちも確かにいる一方で、全員がそうではないんですね。同じような立場の人間は珍しくないのだという事実に勇気づけられました。

同じ会社のエンジニアと一緒に参加することになったのも安心材料になりました。そのかたは私とは違いWeb3ネイティブの経験豊富なエンジニアで、わからないこと気になったことはなんでも聞けたので大変頼もしかったです。経験が浅いうちはチームメイトは必須かもしれないとすら感じました。初参加のかたには強くおすすめします。

それにやはりハッカソンで戦うためのスキルは一朝一夕では身につかないですからね。多少付け焼刃の勉強をしたところでたかが知れてます。本番ではもうなるようにしかならないので思い悩んでもしかたがないと考えられるようになりました。もう一思いに行ったれ!というテンションです。

本番

そうこうしているうちにハッカソン当日がやってきました。やたら巨大な会場、その会場を埋め尽くす強そうなエンジニアの群れ、そして飛び交う外国語。あまりのアウェー感に圧倒され、せっかく安定しかけていた気持ちも一気に吹き飛び急激に不安が戻ってきたのを覚えております。

ちょっと周りに目を向けてみると、これこれこういうアプリを作るという具体的な構想の話をしているチームがいて、技術的な議論を戦わせる人もいたり、自信満々にプレゼンの練習をしている人も見かけたり……。根本的な力の差を感じざるをえません。この人たちを相手に戦っていくのかと途方にくれました。後から考えれば私のような経験の浅い参加者もその場に大勢いたのだと思いますが、そういう部分は目に入らなかったのでしょう、完全に浮足立っていました。

ところがいざ手を動かし始めると意外とメンタルは持ち直してきましたね。

私の事前の考えでは、同チームのエンジニアとはスキルに開きがあるので、せいぜいサポート役をちょろっと務めるくらいの想定でした。見通しが甘かったです。このハッカソンイベントでは最後成果物を審査員に対して発表することになるので、アプリのコアとなるブロックチェーン周りのロジックに加え、UIにもある程度気を遣う必要があります。このUI実装にかかる作業量が想像以上に重く、突き詰めようとすれば終わりもなかったので、私はとんでもない作業量に忙殺されました。余計なことを考える暇なんて一切無かったのがかえって良かったのだと思います。不安はいつの間にか感じなくなっていました。

無我夢中で作業をこなし、わき目もふらずにキーボードを叩きながらハッカソン終了まで走り抜けました。合計36時間ほどしかなかったので最後の最後まであれこれ詰め込みながら滑り込みでのゴールインです。疲労困憊、意識朦朧としたまま会場でアプリの発表・プレゼンをこなし、そのまま解散となりました。

滑り出しこそ不安でしたが、忙しさの中少しずつエンジンがかかり始め、最後は極度の集中からの解放で非常に清々しい気分で終わりを迎えることができました。

ハッカソンを終えて

初参加となったこのイベントは総じていい経験になったと感じます。新鮮なことばかりの非日常感が楽しかったですし、終わった時の後味も良かったです。大変刺激的でもあったので、今後ももっと頑張っていこうと気持ちを新たにすることができました。 ただ振り返ってみるとこうしておけば良かったなと思ったことが何点かあります。

まずはやはり準備ですね。今回は急遽参加が決まったということもあり、当日作るものに対するリサーチや技術選定、チームメイト間の役割分担の整理など、ほとんどなにも手を付けずぶっつけ本番になってしまいました。このような準備があれば気持ちに余裕ができていたでしょうし、本番中バタバタせずにすみましたし、なによりイベント自体をもっと楽しめたと思います。そういう意味では少し勿体なかったです。

次に日ごろからの勉強です。今回のイベントは第一線で活躍している世界中のブロックチェーンエンジニアから話を聞ける貴重な機会だったのですが、なにを話しているのか全くついていけず、ブロックチェーンの知識不足を痛感しました。特に現地で開かれていたワークショップは興味深いものが多く、そのような最先端の学びを得る機会をもっと活かしていくためにも、日々の研鑽は欠かせないなという思いを強くしました。

以上が私の体験記になります。これからハッカソン参加を検討されている方のご参考になれば幸いです。

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