AWSの実務経験半年で認定試験を受けてみた

本投稿は TECOTEC Advent Calendar 2020 の17日目の記事です。

こんにちは! 決済認証システム開発事業部の下鵜瀬です。
2020年の8月に入社させていただき、今月で丸5ヶ月になります。

IT業界歴は約1年半と浅く、まだまだ至らない点も沢山ありますが、(涙が出るほど優しい)周りの方々に支えていただきながら、日々業務に奮闘しております。

そんな僕ですが、2020年3月に初めて、AWSが提供している AWS認定資格 の試験を受けました。

今回は、その時の体験談を交えつつ、簡単ではありますがいくつか情報をお届けしたいと思います。

これからAWS認定試験に挑戦してみたいと考えている方のお役に少しでも立てると嬉しいです。

※日本語が変な箇所があるかもしれませんが、ご了承ください...

目次

  1. AWS認定の概要
  2. 受験した資格の詳細
  3. やってみてわかったオススメの学習ステップ
  4. 合格者特典とその後
  5. おわりに

1. AWS認定の概要と受験した資格

AWS認定資格は、ご存知「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」の公式認定資格です。 AWSを利用したクラウドサービスについて体系的に学んだことを証明するもので、サービスに関する知識を習得する一助となっています。

2020年12月時点で、全12種類の資格が提供されており、役割別、レベル別、専門分野別に分かれていますので、自分にあった認定資格を選んでチャレンジすることができます。

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参照元:AWS 認定試験に備える


◾️AWS 認定基礎レベル
 ・クラウドプラクティショナー(共通)
◾️AWS 認定アソシエイトレベル
 ・ソリューションアーキテクト(設計者)
 ・SysOpsアドミニストレーター(運用担当者)
 ・デベロッパー(開発者)
◾️AWS 認定プロフェッショナルレベル
 ・ソリューションアーキテクト(設計者)
 ・ DevOpsエンジニア(開発者・運用担当者)

※ その他、専門知識別で6種類の認定資格が提供されていますが、詳しくはAWS 認定試験に備えるをご覧ください。

字面から察しが付くかと思いますが、基礎レベル < アソシエイトレベル < プロフェッショナルレベル と難易度が上がっていきます。

2. 受験した資格の詳細

今回私が受験したのは、「AWS 認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト」(前述の資格リストの上から2つ目)で、中級レベルの資格です。

AWS認定の中でも登竜門的な資格で、ここで身につけた知識が他の認定資格を取得するための土台にもなります。
それゆえ、アソシエイトレベルの資格(3種類)の中では最も広範な知識が必要となり、クラウドプラクティショナーおよび他2つのアソシエイトレベルの内容もある程度抑えられるようになっていますので、最初にどの資格を取るか迷ったら、まずこれ選べば間違い無いと思います。

公式によると、目安レベルは、

AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験は、AWS における分散システムの可用性、コスト効率、高耐障害性およびスケーラビリティの設計に関する 1 年以上の実務経験を持つソリューションアーキテクト担当者を対象としています。

だそうです。

何やらAWSを利用したクラウド構築の経験が1年以上無いと手が出ないような雰囲気が漂っていますが、そんなことはありません。むしろ、実務経験が無くてもAWSの主要サービスやクラウドに関する一般的な知識を習得できれば、このレベルに十分該当すると思います。


余談ですが、プロフェッショナルレベルになると難易度UPはもちろんのこと、問題文と選択肢の「文章量」が増し増しになるので、大体の人は後半戦が知識+体力勝負になるみたいです。

かなり感覚的な表現をすると、アソシエイトレベルを取得したら「へえ〜」という感じで、プロフェッショナルレベルになると「おぉ〜」と言われる具合です。忘れてください。  

これもまた目安ですが、AWSの実務経験が2年以上の(ここまで記事を読んでくださっている優しい)皆様は、余裕でプロフェッショナルレベルの対象者に該当します。

3. やってみてわかったオススメの学習ステップ

ここからは、学習開始から試験前日まで、実際に経験してみて分かった「オススメの学習ステップ」を紹介します。



学習フローは以下です。

【STEP1】AWS公式サンプル問題を解いてみる
【STEP2】試験対策本をパラパラっと眺めて、出題範囲と現時点の理解度をチェック
【STEP3】試験日を決める
【STEP4】試験対策本+AWS公式の資料で理解を深める
【STEP5】AWS公式模擬試験を受け、さらに理解を深める

STEP1.「AWS公式サンプル問題を解いてみる」

AWSの公式サイトにて、「AWS公式サンプル問題」というものが無料で公開されています。
※先ほどのリンクと同じですが、以下で配布されています。
AWS 認定試験に備える

サンプル問題なので、ざっくりとですが出題傾向を知ることができます。手始めに取り組んでみると試験のイメージが湧きやすくなると思います。

当時の感情:僕は早くもここで心が折れそうになりました。先の見えない長ーいトンネルに入った気がしました。

STEP2.「試験対策本をパラパラっと眺めて、出題範囲と現時点の理解度をチェック」

サンプル問題を解いて若干のイメージを掴んだところで、試験対策本の登場です。ここでは出題範囲と現時点の自分の理解度を把握します。
メインの目的はあくまでも「出題範囲を知ること」ですので、流し読み程度で良いです。

ただし、試験対策本を選ぶ際は、最新のバージョンかどうかを必ずチェックしてください。(古本は安いですが、特に注意です)

当時の感情:出題範囲が広すぎて、2回目のメンタルタイムでした。

STEP3. 「試験日を決める」

ここで、試験日程を決めてしまいます。
理由はいうまでも無く、「自分を追い込むため」です。 アソシエイトレベルの合格を目指すのであれば、(普段の業務次第ではありますが)3ヶ月以内を目標にするのが良いと思います。

試験の24時間前までなら、追加料金なしで試験の変更・キャンセルが行えるので、やると決めたら思い切って予約してしまいましょう!(ただし、試験の日程変更は2回までしか行えません。)

※試験の予約方法は検索で出てきますので割愛します。
 

当時の感情:このステップをやらなかったために、いつまでも本番への踏ん切りがつきませんでした。 

STEP4.「試験対策本 + AWS公式の資料を利用して理解を深める」

とてつもなくベタですが、試験の学習の手始めはやはりこの方法が一番確実で効率的だと思います。

試験対策本は主要サービスについて丁寧にまとめられていますし、説明の途中にある確認問題や章末問題で復習もできますので、学習の初手に打って付けです。

もし本の内容だけでは理解不十分な場合、「AWSの公式ドキュメント」や「Black Belt(AWS サービス別資料)」を読んで理解を深めます。

ただし、このステップ4ですが、試験対策本1冊だけで出題範囲を網羅できるわけでは無いことに注意してください。
あくまで、必要となる知識を最低限習得できるだけですので、本に書かれている内容がある程度頭に入ったら、次のステップ5に進みます。

まとめサイト等で調べる場合の注意点
AWSのサービスは日々アップデートされているため、検索して出てきた記事の情報が最新かどうかの精査が当然必要になります。(バージョンアップの回数の例ですが、2018年は 計1,957 回 実施されたようです)

そもそも精査する時間がもったいないので、可能な限りAWSの公式の資料を読むことをオススメします!

またまた余談ですが、電車の中なんかで、スマホでちょこちょこっと調べ物をする時、うっかり更新日時を見落としてしまったり...しませんか。僕はします。    

STEP5.「AWS公式模擬試験を受け、さらに理解を深める」

受験が初めての場合、この模擬試験を必ず1度受けてみた方が良いと思います。なぜなら、「試験対策本で網羅できていない出題範囲が、ここで見つかる場合があるから」です。また、本番と同じUIである、本番の難易度に近い(模擬試験なので当然ですが)等、メリット満載です。

僕は初め、このステップをすっ飛ばそうとしていたのですが、本番の前々日になんとなく受けてみたこの模擬試験に滅多打ちにされ、試験日を4日伸ばしたのです

何度も言いますが、受験が初めての場合、この模擬試験を必ず1度受けてみた方が良いと思います!!

そして本番当日まで、ステップ4で登場したAWSの公式資料を利用して、さらに理解を深めていきます。

当時の感情:このステップは本当に大切だと実感しました。ステップ4で本番に臨んでいたら1000%不合格だったので。 



以上が、僕がおすすめする大まかな学習フローです。

ちなみに、上記のフローには出てきませんでしたが、もう1つオススメの勉強法である「オンライントレーニング」について軽く紹介します。

  ・AWS training and certification(AWSの公式オンライントレーニング)

  ・これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版) | Udemy    

Udemyは定価だとかなり高額ですが、頻繁に行われているセールにより数千円まで下がることがありますので、タイミングを見計らって利用するのが良いと思います。

実際にAWSのサービスを触りながら学習できるため、実務経験が少ない方や、文章だけではイメージがつきにくいという方にはオススメです!
 

4. 合格者特典とその後

Amazonは継続して学んでいくことを推奨しているため、認定資格保持者の学習をサポートしてくれます。

見事、AWS 認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイトに合格した場合、以下の合格者特典があります。(順不同)

① 証明書としてデジタルバッジを添付
② AWS Summit等のイベントで、認定者限定のラウンジに入場可能
③ LinkedInのAWS認定コミュニティにアクセスし、他の認定者と交流が可能
④ AWS認定の限定商品購入権利
⑤ 次回試験の割引
⑥ 無料の模擬試験

AWS 認定の利点


注目すべきは、最後の2つです。
「⑤試験の割引」は、次回の受験にかかる費用が【半額】になる特典です。
そして、「⑥無料の模擬試験」は、本稿「3. やってみてわかったオススメの学習ステップ」のSTEP5で紹介した「AWS公式模擬試験」が【無料】になる特典です。

もちろん、すべてのAWS認定資格が対象です。


これがどのくらいお得かというと、
例えば、今回紹介したソリューションアーキテクト - アソシエイトの上位版である「AWS 認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル」を普通に受験しようとすると、試験だけで30,000 円(税別)、 模擬試験に4,000 円(税別)かかります。

諸々の学習費用も含めると軽く4万円を超えます。死活問題ですね。

「受験するのは良いけど受けるだけで3万かい」と、何人が思ったでしょうか...

これがほぼ「半額」になるわけですから、利用しない手は無いと思います。

AWS 認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル」は、ソリューションアーキテクト - アソシエイトの内容をさらに深堀した内容になっていますので、もしアソシエイトに合格したら、あまり期間を空けずにプロフェッショナルの試験対策に進むのが効率的なアプローチ方法だと思います。

ちなみに僕の場合は、アソシエイトの試験対策から10か月が経過してしまっており、その間に試験自体もアップデートされてしまっているようなので、一部再学習が必要になりそうです...

 

5. おわりに

今回は、AWS認定に関する体験談と、おおまかな概要について紹介させていただきました。
あまり「資格」というものが重要視されない傾向にあるIT業界ですが、試験を目標にして勉強を行うことで、少なからず面白い発見があるのではないかと思います。
ぜひ1度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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