思考法のフレームワークを使ってみた

本投稿は TECOTEC Advent Calendar 2022 の23日目の記事です。

はじめに

こんにちは。決済認証システム開発事業部の金城です。

私は現在、チケット販売システムの要件定義、設計業務を主に担当しており、
固まった仕様をもとにプログラムを組んでいくというよりも、お客様のご要望やいただいた情報を整理し、実現方法を検討し、資料を作成してお客様と意見をすり合わせて仕様に落とし込む作業を日々行っております。

この業務を行っていく中で、今よりも効率的に情報や考えを整理し、よりよいアイディアが出せるようになりたいなと思うようになり、
数年前に本屋で偶然見かけて購入したものの、開くことなく本棚の奥底に眠らせていた「思考法図鑑 ひらめきを生む問題解決・アイデア発想のアプローチ60」を取り出しました。

「思考法図鑑」の紹介

この本では、論理的思考、MECE、ブレインストーミング、デザイン思考、GTD(Getting Things Done)といった様々な思考法のフレームワークが紹介されています。
フレームワークが分かりやすく図解されていて、かつ使い方の例も記載されているため、フレームワークを試してみるハードルがとても低く設定されています。
タイトルの通り、60個のフレームワークを紹介しているため、個人だけでなく、チームでも利用できるフレームワークも多数あり、どんな人にとっても1つ以上は役に立つフレームワークが見つけられるのではないかなと思います。

この記事では、その中で個人的に役に立った思考法フレームワークの一つである「素人思考」を紹介します。

「素人思考」とは

素人思考とは、その分野の初心者の目線で物事を考える思考法です。

Webシステムの開発を仕事としている私たちはインターネットに慣れすぎているためしばしば忘れがちですが、私たちが開発しているシステム(例えばチケット販売システム)を利用する人は、必ずしも他のWebシステムも日常的に利用している人とは限りません。
インターネットで何かを購入すること自体が初めてという人も必ずいます。

基本的に工数とコストが見合えばある程度の機能を実装することは可能であるため、お客様のご要望に沿ってやりたいことを詰めすぎた結果、
ユーザー体験が複雑になり、エンドユーザーにとってわかりづらく、非常に使いづらいシステムになってしまうことは往々にしてあることかなと思います。

そのため、「素人思考」で、私たちが作ろうとしているWebシステムが使いやすいかどうかを一度検討してみることが、ユーザーフレンドリーなシステム開発の第一歩ではないかと考えます。

「素人思考」のフレームワークはとても簡単です。
物事に対して初心者目線で

  • 単純かどうか(複雑になりすぎていないか)
  • 素直かどうか(無理に考えを捻じ曲げていないか、まっすぐに考えられているか)
  • 自由かどうか
  • 簡単かどうか

を考えていきます。

「素人思考」の実践

「素人思考」のフレームワークを実際に利用してみます。
私が過去に開発に携わったオンラインチケットシステムを素人思考のフレームワークにあてはめ、とらえ直してみます。

このシステムでは、ユーザ側の画面ではチケットの購入、QRチケットの発行、購入したチケットの譲渡、顔認証用顔写真の登録などができ、
管理画面では販売するチケットの設定(名称、料金、在庫など)、販売状況の確認などが可能です。

このシステムを初心者目線で利用した所感を「素人思考」のフレームワークにあてはめていきます。

オンラインチケットシステムを素人思考フレームワークにあてはめてみた

初心者になったつもりで改めてサービスを見直してみると、どこをどう改善するとより良くなるか、といった点が浮き彫りになってきました。
「単純かどうか」「素直かどうか」「自由かどうか」「簡単かどうか」という問いがあることでサービスの課題をより具体的にとらえることできるため、
「改善した方がいいのは分かるが具体的にどうしたらいいかわからない」という状況において非常に使いやすく効果的だと感じます。

おわりに

今回の記事では「素人思考」のみを紹介しましたが、このほかにも、問題解決のヒントになり得る思考法が数多く紹介されています。
日常のちょっとした悩みをテーマにして、ゲーム感覚でフレームワークを使ってみることで、楽しく思考力を鍛えられるかと思います。
考えを整理する方法を知りたいと思っている方、発想力を得たいと思っている方、分析力を鍛えたいと思っている方は、是非一読してみてはいかがでしょうか。

また弊社では、多くのシステム開発を行ってきた実績・経験をもとに、自社パッケージの「非接触型チケット販売システムRAP」を開発、提供しております。
様々な案件からのフィードバックをもとに、日々使いやすさを追求しているチケットシステムとなっておりますので、興味がございましたらこちらのLPをご一読いただけますと幸いです。

www.tecotec.co.jp

最後までご覧いただきありがとうございました。

参考

www.shoeisha.co.jp

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