本投稿は TECOTEC Advent Calendar 2023 の20日目の記事です。
こんにちは、決済認証システム開発事業部の黒田です。 業務では、主にUIUXデザインを担当しております。今回は、デザイン思考について簡単にご紹介したいと思います。
デザイン思考とは?
デザイン思考は簡単に言うと、デザイナーの発想プロセスをビジネスに適用しようとする考え方のことです。
デザイン思考には、IDEOの図、スタンフォード大学の図、Google Design Sprintsの図など様々なフレームワークが存在します。様々なフレームワークが共通して持っているマインドや考え方を理解して、実践していくことが大切です。
また、デザイン思考とは別で、よく知られている思考法にロジカル思考があります。ロジカル思考は、1つの大きな課題を分解し、それぞれ個別で解決すると課題全体を解決できる、という考え方です。
共通している3つの考え方
デザイン思考のフレームワークで共通している考えは、下記の3つが挙げられます。それぞれロジカル思考と比較してまとめてみました!
1. 発散と収束を繰り返す
ロジカル思考の場合、大きな問題があって、効率的に収束させることを目指します。
デザイン思考の場合、収束・発散を繰り返します。 1つの課題があったときに一回発散させてアイディアを広げていき、その後収束させる...これを繰り返し行うことで、新しいアイディアにたどり着きやすくなります。
2. 人の気持ちを中心に考える
ロジカル思考の場合、論理的に正しいかどうかを重視します。
デザイン思考の場合、論理的に正しいかより、相手がどう感じるかを重視します。
3. プロトタイプを繰り返す
ロジカル思考の場合、たくさんの選択肢を吟味、比較、評価して、論理的にBestな選択をして、1つに絞りその道に進んでいきます。
デザイン思考の場合、どのパターンが上手くいくかはやってみないと分からないという考え方になります。 選択肢を複数用意し、プロトタイプを順番に試し、どれが一番よかったかという基準で先に進みます。
Google Design Sprint
Google Design Sprintを例に、デザイン思考のフローを紹介します。
Google Design Sprintは大きく3つのフェーズに分かれていて、それぞれのブロックで発散と収束のフェーズを繰り返し行います。
フェーズは1つ1つ役割が異なり、フェーズごとに用意されているワークショップをチーム内で行います。
ワークショップはジャーニーマップ、共感マップ、クレイジー8などありますが、各フェーズごとに適したワークショップを行うことが重要です。
- フェーズ1:チームのメンバーや顧客との共感を深める(発散)
- フェーズ2:課題やビジョンを定める(収束)
- フェーズ3:アイディアを洗い出す(発散)
- フェーズ4:優先度をつける(収束)
- フェーズ5:プロトタイプ(発散)
- フェーズ6:検証(収束)
designsprintkit.withgoogle.com
なぜデザイン思考が重要か
デザイン思考が重要視されている背景は、大きく2つあります。
1. テクノロジーの民主化
今までは、テクノロジーを活用するにはプログラミング技術が必須とされていました。しかし、最近ではアカウントを登録するだけで使えるクラウドサービスが多く登場し、テクノロジーの民主化が進んでいます。
アイディアを実行するにはコストがかかるため、ロジカル思考のように効率重視でアイディアを絞って行うことが重視されてきましたが、
テクノロジーの⺠主化によって、より新しいことを少ないコストで始められるようになり、デザイン思考でたくさんアイディアを出すことが可能になりました!
2. 顧客ニーズの多様化
世の中はどんどん多様化する流れにあります。自社サービスに対する要求が複雑化していくと、論理的に正解を導くことは困難になります。
ロジカル思考よりデザイン思考でたくさんのアイディアを出し、うまくいきそうなアイディアにアプローチする方が成功確率が高いことも、デザイン思考が重要視されている要因の1つとしてあります。
最後に
今回、簡単にデザイン思考についてご紹介させていただきました。デザイン思考には下記のようなメリットが考えられます。
- 近年のテクノロジーの進化を考慮すると、デザイン思考は課題の成功確率が高くなる
- 顧客のニーズに合ったサービスの開発・提供がしやすい
- アジャイル開発との相性がいい
ロジカル思考で行き詰ったり、複数のアイディアが欲しいときは、デザイン思考でアプローチの仕方を検討してみるのもいいかもしれませんね。
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